☆店主カワムラの子育てコラム☆
毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。
他の「子育てコラム」はこちらから
なお、ポイント会員登録により、
最新コラムを掲載したメールマガジンを配信させていただきます。
モバイルポイント会員「b-Happyフレンズ」大募集中!
2018年10月
b-Cafe店主カワムラです。
もう先月の話になるのですが、
今年も近隣の中学校の2年生女子二人が、
職場体験学習として、
3日間ほどb-Cafeに通って来ていました。
職場体験学習は、b-Cafe創業当初からほぼ毎年続いています。
最初に中学生たちが来てくれたときは、
ウチの上の子は保育園の年長さん。
ウチの子もそのうちこうやって
どこかの職場に体験に行くのかなあ、
と思っていたら、あれよあれよという間に彼も中2、
何でそうなったのかぜんぜんわからないのだけれど、
法律事務所にお世話になったようです。
職場体験に来てくれた子たちには毎回、
「おもてなしの仕事」をしっかり経験してもらえるよう
心がけています。
初日には、
3日間b-Cafeで働いてもらうスタッフとしての
心得を伝えています。
ここは、子育て中のママたちに、
ほっとひと息ついてもらうための場所であるということ。
だから快適に過ごしていただいて、
リフレッシュして帰ってもらいたいということ。
そのために、先ずは、
お客さまに常に見られているのだ
ということを意識して、
身だしなみや態度を意識すること。
そして、お客さまをよく見ること。
お客さまが困っていたり何かを
希望しているのに気付いたら、
自発的にできることを考えて行動に移すこと。
そのことを踏まえながら3日間を過ごしてもらい、
最終日には、「おもてなし」というのは実は、
お店の中だけのことなのではなく、
ふだんの暮らしの中でも大切なことなのだよ、
という話をしています。
日常生活の中でも、周囲の人たちのことをよく見て、
どうすればその人たちが
楽しく快適に過ごせるかを考えてみよう、
というようなことです。
*
けれど、今年になって、その話をする前に、
それだけでいいのかな?と引っ掛かってしまいました。
周りの人たちが気持ちよく過ごせるように
気遣いができることは確かに大切だけど、
全力で空気を読んで相手に合わせるだけでは、
「こび、へつらい」と変わらないないんじゃないか、と。
それじゃあ相手が楽しくても
自分は楽しくないよなあ、って。
そこで思い当たったのが「主体性」ということです。
たとえば、ある店があって、
その中でスタッフが思いや工夫を注いだ空間を作り上げ、
そこにお客さまを招き入れる。
招き入れたお客さまにはもちろん、
心を込めて対応するのだけれど、
それ以前に、こちらの「こんなことをしたい」
という思いがしっかりとある。
茶道だと、招く側の「亭主」が、
季節や時々の趣向を取り入れ、
それを料理を始め器や道具、花や掛け軸等空間全体を
プロデュースした茶席に客を招きます。
客はその趣向を味わい楽しむわけです。
まずはこちらが「もてなす」ことを楽しみ、
その中でお客さまに楽しんでもらえることを願う、
というのが「おもてなし」なのではないかな、
と気付いたのでした。
そんなふうに、それぞれの人が、
自分のハッピーをしっかり考えて、
それをみんなと共有できることを願うようになれば、
世の中暮らしやすくなるんじゃないかなあ、
ということを、今年の中学生たちにお話ししました。
*
子育てだって、もちろん
子どもをしっかり見ることは大切だけど、
「この子の好きなものごと」の前に
「自分の好きなものごと」があっていいと思うんです。
たとえば絵本だって、
「この子はどんなのが好きなのかしらん」と探るより、
「わたしコレ好き♡」と感じるものを、
その思いをたっぷり込めて読んであげればいいと思うんです。
料理だって、ダンナの好みをうかがわなくったって、
自分がコレおいしい、好き!って思えるものを、
わくわくしながら作ったほうが、
おいしくできると思うんです。
自分を抜きにして、相手に合わせるのではなく、
先ずは自分がやりたいこと、伝えたいこと、
自分がハッピーだと感じられることがあって、
それを使って、相手にハッピーをプレゼントできる方法を考える。
そのためには自分の感性やスキルを
どんどん磨かなきゃいけない。
ある意味厳しくもあるのだけど、
生きるって、そういうことじゃないかしらん。