☆店主カワムラの子育てコラム☆
毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。
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2026年6月
b-Cafe店主カワムラです。
もう少し日が経っているのですが、先月の下旬、近隣の中学校の2年生3人が、職場体験学習に来てくれました。これはb-Cafeを開業したばかりの頃から、コロナでの中断を除いて、ずっと続いています。
普段は夫婦2人でやっている店なので、中学生を迎えて賑やかに過ごす3日間をとても楽しみにしています。
今年来てくれた3人のうち1人は、b-Cafeのお客様だった子でした。その子のママが、b-Cafeのほんとに最初の頃からのお客様で、元々はその子のお姉ちゃんと2人で店に来てくれていたのでした。
その後ママが復職されて、何年か経ってから二人目を授かり、大きなお腹でお茶に来てくれていたのちに、今回来てくれた子が産まれたのでした。外出できるようになってからお姉ちゃんとその子と3人でご来店いただき、ほやほやのベイビーだった彼女を抱っこさせてもらったのを覚えています。
その子がやがて保育園に入り、小学校に上がり、中学校に進んで2年生になって、職場体験に来てくれたのでした。お姉ちゃんも中2のとき、来たがってくれていたのですが、ちょうどコロナの頃で中止になってしまったのでした。
そんななので、やっと来てくれたなあ、ホンマに来てくれたなあ、と感慨もひとしおで、もうじーじのようなフニャフニャの笑顔でその子たちを迎えたのでした。
体験実施中にはその子のママもお休みを取ってご来店くださいました。せっかくなのでその子にオーダーを取りに行ってもらったら、ママに「注文するから書いてね」とか指示してもらいながら、ワタワタと伝票を作っていました。
体験の初日に、ちょうど、小さな赤ちゃん連れのお客様がいらっしゃったので、お願いして、中学生たちに抱っこさせてもらいました。
3人のうち1人が男子だったのですが、その子の抱っこが一番自然な感じで、赤ちゃんもくつろいで、その子の顔を触ろうと、手を伸ばしたりしていました。
ぶっきらぼうな感じの子なのに意外だなあと思いながら後で話を聞いたら、年の離れた妹がいて、小さい子には慣れているのだとか。
厨房で、その子に炒め物を任せて、中華鍋をかき混ぜてもらっていたら、にこにこしながらやっていました。言葉数の少ない子だったのですが、「楽しい?」と尋ねたら、笑顔のまま「ウン」とうなづいてくれました。
二日目の午後には、もう1人の女の子のママが、小学生の弟くんと2人でお茶に来てくれました。
ママとおしゃべりしたら、「来んといてって、言われたけど、来ちゃいました」と笑っていました。
翌日その子に、「きのう、お母さんに来てくれてありがとう、って言った?」と尋ねたら、首を振るので、「来るなって言うたのにって言った?」と聞いたら、うなづいていました。
そういうの、わかるけど、ママはそれでも来たかったんだと思うよう、とやんわり伝えておきました。年数が経てば、きっと思い出の一つになると思うし。
職場体験に来た子たちには、3日の間に、ホールの仕事、厨房の仕事を一通り体験してもらうのですが、毎年、3日目にもなると、中学生たちがオペレーションを覚えて、いちいち声を掛けなくても自発的に動いてくれるようになります。そういう成長を驚きながら眺めるのも楽しみの一つになっています。
空いた時間には、お菓子作りもしてもらいました。朝のうちにゼリーやプリンを作って冷やしておいて、おやつの時間に食べてもらったり、ドーナツを揚げて、デコレーションしてもらったり。
最終日にはいつも、「おもてなし」ということについてお話しさせてもらいます。おもてなしというのは、単に料理やお飲み物をお出しすることだけではなく、お客様をよく見て、店で過ごしてもらう時間がより快適で楽しいものとなるよう、自分にできることを考えて、行動することだと、伝えています。
そして、自分の周りの人たちを見て、その人たちのために自分ができることは何だろう、と考えるのは、お店の仕事の中だけではなく、普段の生活の中でも、自分と世界の幸せのために、とても大切なことだと思っています、ということも。
「楽しかった?」と尋ねたら、うなづくしかないだろうから敢えて聞かなかったのだけれど、最後に撮らせてもらった記念写真には、3人とも満面の笑顔で写ってくれていました。
ぼくなりの彼らに対する「おもてなし」が伝わったことを祈っています。
学校的な職場体験のねらいは、「働くことの厳しさややりがいを知る」とか、「社会生活に必要な考え方やマナーを身につける」と言ったところなのでしょうが、ぼくとしては、それより何より一番大切なのは、楽しげに働いている大人の姿を見てもらう、ということだと思っています。
大人たちが青い顔して渋々働いているような社会に、憧れを持つことはできませんからね。
社会の厳しさなんて、大人になってからいくらでも痛感し続けるんだから、それをなんとか乗り越えてゆく、目標だとか希望の芽を少しでも植え付けてあげたい。
なんか楽しそうだなあ、という背中を見せてあげることは、親としても、めちゃくちゃ大切なことだと思います。「オトンとオカンなんか楽しそうやけど、あんなんで大丈夫なんかいな??オレがしっかりせな!」なんて思ってもらえたら、もうしめたものです(笑)。