子育てコラム(13)「子どもがつれて行ってくれる」

☆店主カワムラの子育てコラム☆

毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。

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2016年6月

兄ちゃんがバスケットボールを始めました。

6年生からって、ずいぶん今さらだよなあと思いながらも、
学童の友だちもやっているから取りあえず体験練習に行ってみたい、
と言い出したので、それならどうぞ、と送り出したのでした。

ウチは両親ともぜんぜんスポーツなヒトではなくて、
子どもにも特別そういうことをさせてこなかったので、
自分から言い出すなんてびっくり。

このチャンスを逃す手はないぞ、と応援しながらも、
練習は厳しそうだから、何度か行ったら音を上げて、
やっぱりやめると言うのかもしれないな、と思っていました。

ところが、通い始めてみると、
やはり疲れて帰ってくるものの、
毎回「楽しかった!」と言うんです。

体験期間が済むころになって
「どうする?」と尋ねてみたら、迷いなく「続けるよ」って。

それで、バスケットシューズやら服やらを揃えてあげました。
そうこうするうちに6月に初めての試合を迎えました。
ぼくら両親も「当番」として一緒に会場に出向きました。

始めたばかりだし、初めてのの試合だし、
今回はまあ見学なのだろうな、と思っていたら、
第一試合の最初のクォーターの出場メンバーに、
兄ちゃんの名前が挙げられてびっくり!

指示通り、マークする子に張り付いて、
おっかなびっくりながらも走り回っていました。
ボールに触ることもないままクォーターが終わって、
選手交代となったのですが、
自分の子どもがバスケのコートを走っているのを
見ただけでも感慨深いものがありました。

そして、小学生の各チームは、
想像していたよりもずっとレベルが高くて、
中でも特に上手な子が、
すぱんすぱんとディフェンスをかわしてゴールを決めたり、
パスしあって息の合った連携プレイをするのは感動的でした。

一通り試合が済んで、
片づけを終えてからのコーチの話を聞いていると、
決してぼくが想像していたような、
ど根性だけの世界ではなかったようです。

バスケを通じて、
努力を重ねること、チームとしてがんばること、
仲間を思いやることなんかを学んで欲しい
という願いが根底にあるのだ、
ということが感じられて、
兄ちゃんがこの場に出会うことができてよかったなあと思ったのでした。

ぼくにとっても、
こんなスポーツの現場を垣間見るのは初めてのことでした。

ついこの間までは思いも寄らなかったことだし、
兄ちゃんが「バスケやる」と言い出さなければ、
足を踏み入れることのなかった世界です。

今さらながら、子どもって、
ぼくら親をいろんなところにつれて行ってくれるなあ、
と改めて感じたのでした。

子育てって、子どもたちが案内してくれる、
冒険の旅なのかもしれません。
親とならなければ、知ることの出来なかった未知の世界に、
子どもたちがナビゲートしてくれるんです。

そう思うと、子育ての中で常に出会うトラブルや悩み事だって、
ぼくらが経験値を積み重ねるための
貴重なイベントなのだと捉えることができます。

冒険はもう始まっているんだし、ぼくらが望んで始めた旅なんです。
心強い仲間もいます。目くるめく日々を楽しみましょう!