☆店主カワムラの子育てコラム☆
毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。
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2019年11月
b-Cafe店主カワムラです。
ウチには中三男子、受験生がいます。
もう師走がそこまで来ていて、家庭内の空気がピリピリ、、、なんてことは全くなくて、相変わらずのんびり暮らしております。
その上の子中三、朝が弱くて、目覚ましが鳴っても、声を掛けられてもなかなか起きてこない。学校まで徒歩5分も掛からないこともあってか、弟が小学校に出かけるころにようやく起きてくることもしばしば。
中学生くらいの子によく見られる「起立性低血圧」の診断も受けていて、仕方ない面もあるのかもしれないけれど、親としてはやきもきするし、起きれないくせに何で毎晩夜更かししてゴソゴソしてるんだ、とも思ってしまう。
けれど、ふと、そう言えばこの頃は、休まずに登校できてるなあと気付いたんです。中二から中三の夏くらいまでは、月に何度か体調不良で休むことがあったけれど、ここしばらくは休んでいないし、朝なかなか動けなくて遅くなった日も、途中からでも登校している。
一時に比べると、改善してきてるんだなあと思うと、寝坊がさほど気にならなくなりました。
下の子は小五。彼が入学したときからだいたい毎朝、ぼくの自転車通勤のついでに、ちょっとだけ遠回りして、おしゃべりしながら学校まで一緒に歩くのが日課になっていました。
ところが最近は、登校する時間になると、朝食の洗い物をしたりトイレに行ったりしているぼくを置いて、一人で出かけてしまうんです。はじめは冷たいヤツやなあ、と思ったのですが、そうやって自分で時間を見て出かけられるようになったのは成長だな、と考えると、まあいいか、と思えてくる。
ぼくが学んでいる、アドラー心理学に基づく子育て方のポイントのひとつとして「子どもの行動の良い面を探そう」というのがあります。 そのためのコツとして「短所ではなく、長所に焦点を当てる」「結果よりもプロセスを重視する」「子どもの成長を認める」「他の子と比較しない」というようなことが挙げられています。
ウチの子どもらの話はどっちも、「成長」に着目して、良い面に気付けた、という例です。
さらっと読んでしまうと、ごく当たり前のことが書かれているだけのように思うのですが、これを生活の中で実際にやってみるとなると、なかなか難しい。人って、あら探しはほとんど本能的にできるんだけど、イイトコ探しは、相当意識しないとできないんですよね。
それに、「こんだけアカラサマにダメダメポイントがいっぱいあるのに、なんでわざわざイイトコ探してあげやんといかんねん!」なんて、つい思ってしまう。
確かに、アカンところは探せばいくらでも見つかるんです。でもね、これからもずっと一緒に暮らしてゆく家族について、そうやってダメなところをほじくり返して散らかしてイライラしてキーキー言って過ごすのと、アカントコ満載やけど、こういうイイトコもあるねんなあ、って思ってほっとするのと、どっちがいいかしら?
実はここは自分で選べるポイントなんです。 本能のままに、あら探しを続けるか、踏みとどまって、イイトコを見つける決心をするか。
意地悪な言い方をすると、アカン奴らに囲まれて被害を受けている「かわいそうな私」としてへこたれているか、ちゃうちゃうコイツらにもイイトコあるねん、そもそもアタシ自身にもイケてないといっぱいあるんやし、そりゃ理想通りにはいかへんけど、せっかく家族になったんやし、ハチャメチャやけど、イイトコ探して笑って暮らしてやる、うおぅ、って、立ち上がって闘うか、ということです。
「かわいそうな私」って楽なんです。なすすべのない被害者でいれば、自分から動かなくてもいいから。
でも、そんな受け身で過ごすより、こっちから攻めてゆく方がクリエイティブだと思うんです。何よりその方が楽しいし。
イイトコを見つけるのって、私を感心させたり喜ばせるナニカが、私の前に現れるのを待っているのではなく、前のめりで、探す気まんまんで、自分から見つけにゆくものなんです。
押しつけるつもりはないんだけど、試してみてもいいかも。 ぼく自身は、しばしばイライラしてキーキー言って、またやっちゃったと反省しながら、その練習をしているところであります。