子育てコラム(75)「b-Cafeの立ち位置」

☆店主カワムラの子育てコラム☆

毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。

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2022年4月

b-Cafe店主カワムラです。

 先日の夕方、そろそろ店じまいかな、と思って片付けをしていたら、駐車場に車が入って来ました。

 慌てて明かりをつけて、前掛けとバンダナを着けてスタンバイしていたら、パパと、2才くらいの女の子が。

 お水を出したり、オーダーを聞いたりしながら、よくこんなふうに、お二人でお出かけされるのですか、と尋ねたら、いえ、こんなのは初めてなんです、とのこと。

 さらにお話をうかがうと、ママが数日前にお二人目を出産して入院中で、ここ数日は、お子さんと二人で過ごしているのだとか。

 お子さんと二人きりで出かけたことなんか、ほとんどなかったようです。

 突然の父子二人暮らしで、勝手がわからないし、お風呂に入るのも嫌がるし、色々たいへんで、食事まではもう無理だと思って、ここに来ました、って。

 実は、お二人がいらっしゃったときに、だいたいそんな具合かなあ、と思っていたら、まさにその通りだったのでした。

 きゃ〜、めっちゃストライクのウチのお客様やんかー♡と内心盛り上がりながらも、お客さまに余計な圧をかけないよう気をつけながら、平静を装って、おもてなしをさせていただきました。

 お料理を出してから「無理にぜんぶ食べさせなくてもいいんですよう。テーブルも床も、散らかしてもらって大丈夫ですから」とお声がけさせていただきました。

 もちろんご本人は大変なのでしょうが、厨房から見える、パパが慣れない様子であたふたとお子さんに食事をすすめている様子が、もう微笑ましくて。

 お水を注いだり、お皿を下げたりしながら、お風呂なんか、一晩くらい入らなくたって、大丈夫ですよう、とか、2才くらいって、いちばんややこしい年頃だから、そんな子と赤ちゃんを一緒に見るのって、相当たいへんだから、しっかりサポートしてあげてね、とかお話をさせていただきました。

 出産直後の大変な時に、ダンナが気遣いをしてくれなかった、という恨みはずうっと根に持たれるようだから、最初が肝心、どうぞお気をつけて、とも。

 ・・・これは、ぼくの失敗からの反省なのですが。

 ママの退院の日を尋ねたら、明日なんです、って。

 そうですかあ、大変でしょうけど、応援していますね、とお二人を見送ったのでした。

 お見送りしてから、もうひとつ、

「下の子が生まれるという事は、上の子にとっては大事件なんです。これまでの地位が、突然失われてしまうということですからね、いきなり、『おねえちゃん』にさせようなんて思わず、どうかその気持ちを汲んで、大事にしてあげて下さい」

ということを、お伝えしておくべきだったなあ、と悔やまれたのですが、その事は、次にお会いでたときにお伝えできれば、と思います。

 なんだか、b-Cafeの立ち位置を、改めて確認させていただいた、うれしいひとときでした。

 子育ては当然、大変なものなのだけれど、それ以上に楽しいこと、学ぶことがたくさんある。そのかけがえのない時間を、しっかりと味わってほしいと思う。

 ささやかながら、そのための、お手伝いができれば、というのがb-Cafeの願いです。

 b-Cafeを立ち上げる際に「b」に込めたのは「baby(赤ちゃん♡)」「books(絵本がいっぱい!)」「breath(息つぎ)」という思いでした。

 その思いは今も変わりません。そんな思いに応えてくれるお客様たちに支えられて、今日までの月日をたどることができたのだ、と思っています。

 

 感謝の気持ちを新たに、のれんの向こうでお待ちしております。