☆店主カワムラの子育てコラム☆
毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。
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2025年9月
b-Cafe店主カワムラです。
朝、店の仕込みをしながら聞いていたラジオで、教育ジャーナリストのおおたとしまささんが、子育てのコツについてお話しされていました。
以前はいくつかのポイントを挙げていたけれど、教育や子育てについて見聞を広げ、考察を深めてゆく中で、次第に削ぎ落とされていったそうで、今はただひとつ「子どもを見る」ということを大切にしてほしい、とおっしゃっていました。
それは、ただぼんやりと眺めている、というのではなく、子どもが世界とどのように向き合って、世界のどこの部分にどのように心を動かして、どのように変化しているかを、流れのなかでとらえる、ということだ、とも述べていました。
そうやって見ている中で、例えば公園で遊んでいる時、子どもが小さな虫を見つけます。子どもは「なにこれ?」「すごい!」と目を輝かせ、心を躍らせます。
そして次の瞬間、子どもは必ず親の方を見ます。その瞬間を見逃さず、アイコンタクトを返してほしいのです。その時味わう感覚の蓄積が自己肯定感となるのです。
突き詰めればただそれだけのことで、子どもはちゃんと育ってゆく、と、とおっしゃっていました。
子どもが自分の進むべき方向を見ているときは、目を輝かせます。その輝きを手がかりに、子どもの背中をそっと押してあげればいい、とも。
お話を聞いていて、深く共感するとともに、温かな気持ちになりました。
子どもが、厳しいこの世界で勝ち抜いて生き残ってゆけるよう、心を鬼にして、子どもを鍛え上げ、ひとつでも多くのスキルを身につけさせてゆく、というのとは全く違って、子どもに寄り添いながら、日々を大切に積み重ねてゆく暮らしが目に浮かびます。
ラジオのお話を聞いて、児童精神科医の佐々木正美氏が著書「子どもへのまなざし」の中で紹介していた、「ソーシャル・リファレンシング」という言葉を思い出しました。
幼い子どもが、初めてのものごとに出会ったとき「どうすればいいかな」と親のことを振り返る。すると親が見守っていてくれて、どうすればいいのか、表情や言葉で教えてくれる。
そういう経験の積み重ねを通じて子どもの中に育ってゆく、人間的な感情や感性を「ソーシャル・リファレンシング」と呼ぶそうです。
直訳すれば「ソーシャル」は「社会的な」、「リファレンシング」は「参照する、引用する」というような意味合いですね。
この「ソーシャル・リファレンシング」が、子どもが社会の中で、人々と調和して生きてゆくための基盤となる、とされています。
「ソーシャル・リファレンシング」を提唱したロバート・エムディ氏の研究によると、「ソーシャル・リファレンシング」の発達の未熟な子が将来的に、反社会的な行動に走ってしまう傾向がある、ということも明らかにされたそうです。
佐々木氏は、喜び、驚き、あるいは悲しみを分かち合ってもらいたいときに、必ず誰かがそばにいてくれる、ということの積み重ねが、「ソーシャル・リファレンシング」を育ててゆく、と述べています。
これは、おおたとしまささんが言う「見る」にかなり近い、あるいは同じことを指してるのではないかと思います。
子どもに対して、常に見守るまなざしを向ける。
これは、アウトソーシングはできない、いつも子どものそばにいる大人たちの役割です。
こういう視点から、ぼくと子どもたちとの日々を振り返ると、子どもたちを「見る」と言うことは、わりとやってきたかな、と思っています。あくまでも、自己評価ですが。
親になることに憧れていたし、それが叶ったのは嬉しかったし、その気持ちは今も続いています。
子どもたちからすると、ねちねちと絡んでくるウザい父親だったかもしれませんが、そのくらい、そばにいる時間は比較的たくさんあったのではないかと思っています。
そのおかげかどうかはわからないけれど、子どもたちは、抜きん出て優秀というわけではなくても、少なくとも、自分を破滅させるような非行に走るということはなかったし、今も、故意に人を傷つけたり欺いたりはしないだろう、とぼくは信じています。
次男は高専(高等技術専門学校)に通っていて、いま2年生です。
「ロボット技術部」に所属していて、実は明日の日曜、「高専ロボコン」の近畿地区大会が開催されるんです。
春に課題が発表されてから、設計、製作に取り掛かり、難しい課題に取り組んだり、部内のいざこざを乗り越えたりするのを、彼の話を聞きながら見てきました。
追い込みで毎晩帰りが遅く、夏休みも返上、一昨日から昨日にかけては、徹夜で仕上げ作業をしていました。今朝洗濯をしたら、ずっと着ていたワイシャツの襟と袖口が真っ黒になっていました。
先日、部室の様子を覗きに行ったら、遅い時間なのに、部員たちが大勢残っていて、部材やら工具が盛大に散らかった室内で、それぞれの作業を進めていました。本番が迫ってはいるものの和気あいあいとした雰囲気で、盛んにコミュニケーションを取り合いながら、楽しそうにやっていました。
その部の中で、次男もしっかりと自分の居場所を感じながら、自分の仕事に取り組んでいる様子を見て、とても嬉しく思いました。
どこまでの成果が上げられるのかはわからないのですが、そういう過程をずっと見てきたので、めいっぱい応援してあげたいと思っています。
双眼鏡を持って、全力でガン見してきます。