子育てコラム(21)「卒業する息子に教えられたこと」

☆店主カワムラの子育てコラム☆

毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。

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2017年3月

b-Cafe店主カワムラです。

一昨日はウチの兄ちゃんの小学校の卒業式でした。
卒業式じたいはわりとあっさり済んだのですが、
その後教室に戻って先生からの最後の話を聞く際、
先生が、こらえていいた涙を
ぽろりとこぼしたのにつられて、子どもたちも、
まんし切れなくなってすすり泣きをはじめ、
やがては大きな男の子まで
机にしがみつくようにして泣いていて、
こちらももらい泣き(T_T)

先生たちも子どもたちも、
このクラスが大好きだったのだな
ということが伝わってきて、
小学校生活の最後に、
兄ちゃんがすてきな一年を過ごせたことへの
感謝の気持ちでいっぱいになりました。

そうやって子どもたちが巣立ちの時を迎え、
何かか終わったり始まったりするこの節目の時期、
社会人である自分もついつられて、
自分の来た道をふり返ったり、
これからのことを考えたりしているうちに、
自分の立ち位置があやふやになって、
呆然としてしまうことがあります。

自分はいったい何をカタチにしてこられたのだろうか、
いつまでこんなふうに暮らすことができるのだろうか、
なんて。

そんな気持ちもどこかに抱えながら
参加した卒業式でした。
式で、一人ひとりの子が、
卒業証書を受け取る前に、
マイクの前に立って「決意表明」をしていました。

ウチの兄ちゃんが語った将来の夢は「風景カメラマン」。
「そのために、なにげない日常の風景の中にも
 価値を見出す視点を持っていたいと思います」って。

これはぼく自身も常々思っていることだけれど、
彼に伝えたことはなかったんです。
それを不意に、彼の口から彼の言葉で聞かされて、
びっくりした後に、うれしさがこみ上げてきました。

そうだよね、
昨日と明日のことをきょろきょろと見回す前に、
まずは今日をしっかり見すえること。
当たり前のような今日にひそむ
たくさんの奇跡を見出すこと。
つまり、今日をしっかり生きようということ。

分かっていたつもりになっていたそんなことを、
あらためて息子に教えられたのでした。

思ってもみなかったすてきなギフトでした。