子育てコラム(121)「たべる」

☆店主カワムラの子育てコラム☆

毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。

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2026年2月

 b-Cafe店主カワムラです。

 先日、店の仕込みをしながらのラジオで、慶應義塾大学の福田真嗣氏が、腸内細菌についてお話しされているのを興味深く聞きました。

 腸内細菌が食物を分解するときに作り出す「短鎖脂肪酸」が、人の健康に大切な役割を果たしている、ということでした。

 「短鎖脂肪酸」は腸のエネルギー源になることに加えて、腸内環境を整えたり、炎症を抑えたりする働きを持つそうです。

 その「短鎖脂肪酸」そのものを直接摂取するのは難しいので、腸内の菌が元気に活動できるよう、食物繊維など、腸内菌のエサになるものをしっかり食べましょう、ということでした。 今さらかもしれないけれど、最近耳にする「腸活」というのは、そういうことなのですね。

 ちなみに、ヨーグルトなんかの「乳酸菌」は、名前の通り、腸内で「乳酸」を作り、それを材料として、他の大腸菌が、「短鎖脂肪酸」を作るのだそうです。力を合わせて頑張ってくれているんですね。

 ラジオでは、寄生虫についての興味深い話もありました。気持ち悪い話だったらごめんなさい。

 カマキリを宿主とするハリガネムシは、カマキリの体内で成長するのですが、繁殖するのは水中なので、その時期になると、カマキリをコントロールして、水に飛び込ませるのだそうです。

 また、ネコを宿主とするトキソプラズマが、ネズミの体内にいるとき、ネズミの恐怖感を鈍らせて逃げないようにして、ネコに捕食されるように仕向けるのだとか。

 それと同様に、人が特定の何かを食べたいと思うとき、それは実は、必要なエサを得るため、腸内細菌が、脳にそのように思わせる指令を出しているのはないか、という仮説を語っていました。
 
 たとえば、家を出て一人暮らしを始めて、ふと「お袋の味」が恋しくなるのは、ノスタルジーもあるけれど、実は、それまでの家庭での食事で繁殖してきた腸内細菌たちが、これまでと同様のエサを求めて、人にそう思わせているのではないか、というような。

 そうだとすればつまり、腸内細菌が人をコントロールしている、ということになります。

 そういうことも含めて、「腸は第二の脳である」と言われているのかもしれません。

 そもそも動物は、祖先を辿ると一本の「管」だった、という話を聞いたことがあります。

 原初の生物は、口から消化器官を経て肛門に至るホースのようなもので、そこから果てしない進化の中で、より効率良く食べ物を摂取し、より多く繁殖するために、運動するための筋肉を持ち、陸地に上がるための手足を得て、そうやって複雑になったシステムを統合するために、脳を発達させてきたのかもしれません。

 そう仮定すると、ぼくらは脳みそであれこれ考えて暮らしているように見えるけれど、実はぼくらの身体は、腸を運ぶための容れ物に過ぎないのだ、なんて捉え方もできます。

 腸の容れ物が何を思い悩んどる。それより、しっかり食え、みたいな。

 頭で考える喜びもあるけど、腸で感じる幸せはもっとデカいぞ、みたいな。

 食べることは大事だよ、というのは、言われるまでもなくわかっていることだとは思うのですが、腸内細菌さんたちの奮闘にまで想像を巡らせて考えてみると、リアルさが増すし、思いが深まる気がしませんか。

 b-Cafeの根っこには

「ちゃんと食べていたら、だいじょうぶ」

というコンセプトがあります。実は、店を始めた頃から、メニューブックにも、そっと書いてあります。

 当たり前だけど、やっぱり大事なことだと思います。

 子どもたちも、ちゃんと食べていれば、たいがいのことは大丈夫になると思うんです。

 バランスとか栄養とか、あれこれ考えすぎなくても、子どもたちの幸せを願いながら「おいしくなあれ」と思いながら作っていれば、じゅうぶんだと思います。

 もちろん、b-Cafeもお手伝いさせていただきます。いらっしゃいませ(笑)。