子育てコラム(92)「職場体験でした」

☆店主カワムラの子育てコラム☆

毎月発行しているメールマガジに連載している、
店主カワムラにによる子育てコラムのバックナンバーを紹介します。
子育ての中で、父として感じたこと、
学んだことを織り交ぜて書き綴っています。
上から目線でアドバイスと言うよりむしろ、
わが子と向き合いながら、迷ったりうろたえたりしてることを
正直に書いているつもりです。
共感したり、参考にしていただければ、さいわいです。

  他の「子育てコラム」はこちらから

なお、ポイント会員登録により、
最新コラムを掲載したメールマガジンを配信させていただきます。

   モバイルポイント会員「b-Happyフレンズ」大募集中!

2023年9月

 b-Cafe店主カワムラです。

 先週、近隣の中学校の2年生男女3人が、b-Cafeに、職場体験学習に来てくれました。昨年までコロナによる中止が続いていて、今回は実に4年ぶりの再開でした。

 中学生を受け入れるには、それなりに配慮や準備が必要だし、気も使うのですが、それ以上に、若い方たちと接するのが楽しくて、この日を心待ちにしていました。

 職場体験は、b-Cafeが営業スタートした翌年から続いています。

 最初のときは、ウチの子がまだ4才と0歳で、中学2年生、つまり13才か14才となると、ずうっとお兄さんお姉さんで、もう大人のように見えて、何を話せばいいのか分からず、ドギマギしながら接したものでした。

 でも、我が子が大学1年生と中学3年生になった今となっては、もう可愛く見えて、わあ、よく来たねえ、まあお菓子でもお上がり、なんて孫を迎えたおじいちゃんのような気分でした。

 こういう、子どもたちに対する目線って、我が子の成長とともに変わってゆくのだなあ、ということを改めて実感しました。

 ぼくが大学を出て、保育園で働き始めたときは、赤ちゃんはもちろん赤ちゃんだけど、年長さんなんかは、やっぱりすごく大きな子たちのように感じられて、反論されたりしたら、もう言い返すこともできず、タジタジだったことを思い出しました。特に女子には「もう、カワムラは!」ってよく叱られたなあ。

 3日間を過ごしてもらうに当たって、まず大切にしたのは、ともかくも楽しく過ごしてもらおう、ということでした。

 といっても、ちやほやするのではなくて、しっかりと働いてもらって、その、働くということを楽しんで欲しかったのでした。

 お水やお料理を出して、とか空いたお皿をお下げして、とか洗い物を手伝って、とか盛り付けを手伝って、とか、矢継ぎ早に指示が来るので、大変だったと思います。

 それでも、一度やったことはすぐに覚えて、こちらが言う前に動いてくれるので、大助かりでした。若者は見る間に成長してゆくのだなあ、と感心しました。

 働くだけではなくて、合間にはお菓子作りもしてもらいました。

 揚げドーナツ、スコーン、フルーツゼリー、ロールケーキ、フルーツタルト、クリームソーダ。どれも、おやつタイムに、自分たちで盛り付けをして味わってもらいました。

 お楽しみではあるのですが、ちょっと手を掛けたら、このくらいのことは自分で出来るのだよ、ということを経験してもらいたかったのもあります。

 お客様にお願いして、3ヶ月の赤ちゃんを抱っこさせてもらうこともできました。中学生たちはおっかなびっくりでしたが、小さな命の重みを実感してもらえたと思います。

 職場体験に来てくれた方たちには「おもてなし」ということをしっかり体験してもらおう、と意識しています。

 ご来店いただいたお客様に快適に過ごしていただけるよう、お客様の目線に立って、お客様の感じ方を想像しながら接客をしよう、ということを伝えています。

 3日間の最終日の午後には、人のしあわせって、社会の中に自分の居場所があって、その自分を受け入れてくれている社会のために、自分が役に立てている、って感じられている、ということなのではないかな、という話をしました。

 ただし、人のために、自分を犠牲にしてまで、ただ尽くすのではない。それだと自分の人生を生きる人がいなくなってしまう。

 自分を返り見ずに人に尽くすのは、ある意味楽なんだけど、そうではなく、しっかり自分と向き合って、自分がどこに向かいたいのか、何をするのが楽しいのか、どういうことをやり続けたいのか、を考えて、それを、周囲の人たちのためにどう役立てることができるか、そういう、社会と自分のどちらにも目を向けて、バランスを取ってゆくのが大切だと思う。

 そういうことを「おもてなし」と考えて、暮らしの中で誰に対してでも「おもてなし」ということを考えてみてくれると嬉しい、ということをお伝えしました。

 なかなかすぐにはピンと来ないかもしれないけれど、いつか、こんな話を聞いたなあ、ということを思い出してくれたらいいな、と思っています。

 彼らと過ごして、改めて思ったことは、やっぱり、大人が楽しげに暮らしている姿を、子どもたちにしっかり見せてあげなければ、ということです。

 仕事や世の中の仕組みだとか現状を学んでもらうことは、もちろん重要です。

 けれど、やがて社会に出てゆく彼らに、大人になることへの憧れを抱いてもらうことが、それ以上に大切だと思うんです。

 しんどいこともたくさんあるこの世界だけれど、ここで足を踏ん張って生きてゆこう、という根っこの思いを育てて欲しい。

 大人はいいぞ、楽しいぞ、できることがどんどん増えるぞ、って、わくわくしている背中を、子どもたちに見せられているだろうか。

 くたびれてへこたれてため息ついてる場合じゃないぞ、って、背筋が伸びる思いがしたのでした。

 来年また、若者たちが来てくれるのを、今から楽しみにしています。